【映画レビュー】今更「悪の教典」と「告白」という胸糞映画を見た

先日、松たか子主演「告白」と、本日伊藤英明主演「悪の教典」をAmazonプライムで見た。

 

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いずれの映画も、学園サイコパス映画として人気を博した作品である。登場人物には誰一人感情移入できない上に、実に胸糞な映画ではあるが、とにかくテンポが良くて面白い。

 

しかし、この映画をこのコロナ禍時代に流して流行るかといったら、おそらく受け入れられることはないだろう。

 

今年流行した半沢直樹鬼滅の刃。いずれも主人公が困難を乗り越え、奮闘して立ち向かっていく姿を描いている。

 

どの作品も、見る人々に勇気を与える作品だ。コロナで弱っている人が増える中、いかなる困難にも負けずに立ち向かう人を主軸にしたストーリー人気だ。

 

見る人の希望を失う、むしろ病んでしまうような救いようのない物語が、この時代にウケるとはどうしても思えない。

 

松たか子主演の告白に至っては、まず最初に松たか子が何を考えているのかを延々と30分述べる。「弱者は、さらに弱者を見つけて痛めつけるのです」という辛辣なセリフを生徒たちに伝えながら歩き続ける。

 

このシーンを見て、ふと思い出したのが天海祐希主演のドラマ「女王の教室」。こちらのドラマも、救いようのない話を生徒に延々と伝え続けるという酷なドラマだった。

 

ただ、女王の教室はあくまで教師が生徒を思っての発言だった。

 

告白は、元々良い先生だったものの、自分の娘を生徒が殺されたため復讐に徹する教師の話である。正直恐ろしい話ではあるが、なぜ先生がその発想に至ったのかについてかかれていたので、まだ同情の余地があった。復讐の仕方はエグすぎるけども……。

 

ところが。悪の教典に関しては、何をどう感情移入していいのかわからないような作品だった。

 

そもそも伊藤英明主演の悪の教典では、伊藤英明演じるハスミン自体、生徒に何も語ろうとしない。表面的には、熱血で生徒思いの良い先生を演じている。腹の中は、最初から最後までずっと見えてこない。というか、見せようともしていない。

 

一応、ハスミンがなぜサイコパスになったのかについての経緯も少し説明がある。しかし、それと生徒との関係が何もないからこそ、よりおぞましい。

 

ハスミンは、自分のためなら嘘を平気でつく。散々人を殺めた後も、自ら怪我をして誰かに罪を被せようとさえする。この、「人のせい」にし続けた上でやりたい放題なのが、まさしくクズの極みすぎて、逆に清々しいほどだった。

 

誰にも一切感情移入することなく、あくまで自分の快楽のために突き進むハスミン。恐ろしいの極みでしかない。

 

で、失敗したら、今度は「神が〜。悪魔が〜。」とスピ的な話を突然し始め、精神が狂ったフリをして罪を軽くしようと考えるハスミン。その後、ニヤッと笑いながら踊り、口笛を吹く姿は、まさに狂気。

 

あまりの怪演ぶりに、今後伊藤英明をマトモに見れそうではない。それくらい、めちゃくちゃハスミンがハマり役だった。正直、海猿の時は伊藤英明演じる仙崎がめちゃくちゃ好きで、何度も見に行ったというのに。イメージぶっ壊れた。いい意味で。

 

海猿に出てきた仙崎は、人のためなら命懸けで任務を全うする海上保安官

 

それに対し、悪の教典ハスミンは、あくまで自分のためなら何をやってもいいと考える。自分を守るために平気で嘘をつき、被害者のフリをし、ダメなら最後は精神鑑定で罪を逃れようとする……。

 

そもそも人はそんな強い人ばかりではないものの、それを突き詰めるとハスミンになってしまうような気がする。そういう意味でも、私はこの作品を見て、あくまで自分ありきで生きてしまうというのは怖いと感じた。

 

まぁ、流石にハスミンまでとはいかなくても、人は多少自分を守るために嘘をついたり、人のせいにしたり、被害者のフリをしたり、調子が悪いなどを理由に誰かに同情を求めるなどして、難を逃れようとする事もある。

 

実際問題、これまで私も何度か心当たりのある行動や言動を人にしてきたと思う。そして、その都度人は離れていった気がする。今振り返ると、そりゃー当たり前だわな、と思う。人のせいにする人を、果たして誰が慕うというのか。

 

なお、海猿悪の教典。いずれの映画も、伊藤英明さんは半裸で懸垂してたので、この辺がブレない所も、流石伊藤英明クォリティと思わざるを得ない。

 

対極の役を全うした伊藤英明さんは、本当に演技がうまくて素晴らしいなと思った。あと、友人が偶然伊藤英明さんに会ったことあるらしく(ウッジョブという映画撮影で、三重県に来ていたんですわ)めちゃくちゃ爽やかで良い人だったと。

 

逆に言えば、めっちゃ良い人があんな演技するのかと思うと、それはそれで恐怖を感じた。それくらい、とにかく伊藤英明さんのサイコパスっぷりが凄い映画だった。

 

伊藤英明さん。最近なかなかテレビで見ないけど、熱血演技も、狂気の演技も見たいので、また映画やドラマに出て欲しい。

 

全然関係ないけど、やっぱり顔はごっつー好き。ライフル持ってる姿は、時々シティーハンターにも見えるし。髪型と体格が、リアル冴羽さんで理想的。

 

正直、アニメ実写化は苦手。だが、どうしてもシティーハンターを実写化!って流れが来たら、個人的に「もっこりリョウサン」と「殺し屋」の二面性を的確に演じてくれそうな伊藤英明さんを推したい。んで、香はショートカット時代の内田有紀さん。

 

なーんてね。

 

おわり