ミュートやブロックで整理される時代に思うこと
近年のSNSは、ミュートやブロックで簡単に目の前から嫌な情報を減らすことができる。
私は、これまで極力その方法を使わないようにしてきた。心のどこかで、それは人に対して失礼なのではないかと思っていたから。だからこそ、多少のことなら「仕方ない」と許せてきた。
最近流れが変わったのは、体調が悪くなって下痢が長期にわたり続いたから。
私が、今まで多くの人を受け入れられたのは、優しくあれたのは、心に余裕があったから。物凄い売れっ子ではないけど、そこそこ安定して仕事にも恵まれていた。生活も安定していたから。幸せで、健康で恵まれていたからだ。
あえてそれを表立って言わないのは、言う必要もなかったからだろう。
どれかひとつでもポキッと折れたら、当たり前は当たり前ではなくなってゆく。
つらいけど、いまその現実を思い知らされている。そして、体調崩れた今になって、やっと自分が健康で平和だった頃を振り返り「私は恵まれていたのだな」と知る。
できれば、その時に知りたかった。なぜ、人は失わなければ気づかないのだろう。
今は私1人の問題ではないので、自分を守るための対策としてやむを得ないと考えるしか他ない。
こういう時代になり恐ろしいと思うのは、邪魔者は攻撃してもすぐブロックすればいいとか、簡単に消せると考えてしまう人間が増えることである。
それはとても悲しいし、辛いことだ。
そんな時代だからこそ、自分の心と体に余裕がない時は自分を大事にすべき。
自分の体を守る、自分を大切にするというのは、つまり自分の周りの人、本当に大事な人を守るということに繋がる。
自分に大事なもの、生きるためにどうすべきかを取捨選択していかなければならない。そもそも八方美人は、平和で幸せで健康な人間がすることだ。心に余裕のない人は、まず自分を大事にするしかない。
そして今、その岐路に立たされている。今はきっと、私にとって大きなターニングポイントなのだろう。